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イベント情報

テヲ フル〓〓ワシテ カイテユク/赤塚豊子と華雪 展

2020年09月12日〜2020年11月08日

美術館|イベント・ワークショップ・展覧会

*当館の、新型コロナウイルス感染症防止対策については、随時ホームページでご確認の上、ご来場ください。
東根市美術館からお知らせとお願い】←こちらを必ずご確認ください。
【展覧会関連企画イベント中止のお知らせ】←詳しくはこちらをご覧ください。(2020.8.20)
【展覧会関連企画 東京展イベント内容変更のお知らせ】詳しくはこちらをご覧ください。(2020.8.25)
 


1972年に25歳で夭折した山形県天童市の詩人・赤塚豊子。
小児麻痺で手足の自由を失いながら、十代の終わりに詩と出会い、タイプライターで66編の作品を遺しました。死後、その詩は彼女の早すぎる死と才能を悼む人々によって愛唱され、詩集や詩論が出版されました。
本展〈テヲ フル〓〓ワシテ カイテユク〉では、書家の華雪が、山々に囲まれた豊子ゆかりの土地を訪ね、その遺稿とのコラボレーションを試みます。「ワタシハ ナゼ コンナアテモナイテガミヲ カイテイルノダロウ」(「テガミ」より)—行き場のない感情の出口を探すように、文字盤に打ち込んだ一文字一文字と向き合いながら、亡き詩人の心像に迫ります。
東京オリンピック・パラリンピック競技大会の延期、そして新型コロナウイルスのパンデミックにより、誰もが〈それ以前〉とは異なる日常を生きることになった2020年。半世紀前に、自室の小さな世界から生と死を見つめた豊子の日常が、いま静かによみがえります。

kasetu.jpgPhoto:Tatsuya Hirota

【山形展】
●「テヲ フル〓〓ワシテ カイテユク」  書・華雪 詩・赤塚豊子 展
会場:東根市公益文化施設 まなびあテラス 特別展示室
会期:2020年9月12(土)~11月8日(日)
開館時間:9:00~18:00/入場無料
休館日:9月14日(月)、28日(月)、10月12日(月)、26日(月)

 【東京展】
●書籍『テヲ フル〓〓ワシテ カイテユク』出版記念展
会場:森岡書店(東京都中央区銀座1丁目28-15鈴木ビル1階)
会期:2020年8月31日(月)~9月6日(日)
開廊時間:12:00~20:00/入場無料 *最終日は18:00まで
作家在廊日:8月31日(月)・9月5日(土)・6日(日)

*森岡書店
店主の森岡督行氏(山形県寒河江市出身)が、「1冊の本を売る書店」というテーマで、ある1冊の本から派生する展覧会を行いながら本を販売する本屋として、2015年に「森岡書店 銀座店」をオープンさせた。2017年に「森岡書店総合研究所」を開設。森岡氏の著書に『写真集 誰かに贈りたくなる108冊』(平凡社)、『BOOKS ON JAPAN 1931-1972 日本の対外宣伝グラフ誌』(ビー・エヌ・エヌ新社)、『荒野の古本屋』(晶文社)などがある。

 0063新.jpgPhoto:Tatsuya Hirota


Profile

華雪 Kasetsu
1975年、京都府生まれ。書家。立命館大学文学部哲学科心理学専攻卒業。92年より個展を中心に活動。文字の成り立ちを綿密にリサーチし、現代の事象との交錯を漢字一文字として表現する作品づくりに取り組むほか、〈文字を使った表現の可能性を探る〉ことを主題に、国内外でワークショップを開催する。刊行物に『ATO跡』(between the books)、『書の棲処』(赤々舎)など。作家活動の他に『コレクション 戦争×文学』(集英社)、『石原愼太郎の文学』(文藝春秋)をはじめ書籍の題字なども多く手掛ける。作品収蔵先:高橋コレクション(東京)、ヴァンジ彫刻庭園美術館(静岡)、うつわ菜の花(神奈川)など。


赤塚豊子 Toyoko Akatsuka
1947年、天童市貫津生まれ。生後1年で小児麻痺(ポリオ)に罹り手足の自由を失い、発声機能にも麻痺が残る。このため就学ができず、読み書きは祖父母やラジオと新聞の番組表で字を覚えたとされる。18歳ころから家族に聞き書きしてもらい詩を書きはじめ、22歳のときカナタイプライターを得て、自分の力で詩作を始める。25歳で亡くなるまで66編の詩を書いた。23歳のときカトリックの洗礼を受ける。死後『アカツカトヨコ詩集』(1973年/蒼群社・1987年/書肆犀)などの他、『高沢マキ 詩と詩論』(2014年/荒蝦夷)、『やまがた再発見Ⅰ』(2014年/山形新聞社編)にてその詩が紹介される。

0439新.jpgPhoto:Tatsuya Hirota


EVENT

展覧会企画イベントの中止のお知らせ】←詳しくはこちらをご覧ください。(2020.8.20)

●『テヲ フル〓〓ワシテ カイテユク』出版記念トーク
本展にあわせて刊行する『テヲ フル〓〓ワシテ カイテユク』は、タイプライターによるカナ文字で書かれた赤塚豊子の詩「テガミ」の全309字を、書家・華雪が1頁に1文字ずつ書いて編んだ本。銀座・森岡書店での展示初日に、本書に関わったクリエイターが集い、ふたりのコラボレーションについて語ります。

日時:2020年8月31日(月) 19:00~20:00
*森岡書店 Instagram(Moriokashoten)よりライブ配信。
   URL→ https://www.instagram.com/moriokashoten/
   TEL:03-3535-5020
   登壇:華雪、森岡督行(森岡書店)、須藤千賀(heso)、宮本武典(キュレーター)

 ※2020年9月12日(土)に予定していましたワタシハ アル〓ク」を書く―華雪による公開制作は
 新型コロナ感染拡大に伴い、まなびあテラスでの公開制作は中止とさせていただきます。(2020.8.20)

0443新.jpgPhoto:Tatsuya Hirota

WORKSHOP

※2020年9月13日(日)華雪ワークショップ〈木を書いて森をつくろう〉は、新型コロナウイルス感染拡大に伴い、こちらのワークショップは中止とさせていただきます。(2020.8.20)

IMG_9050.JPG写真提供:東北芸術工科大学

IMG_9063.JPG写真提供:東北芸術工科大学

IMG_9244.JPG写真提供:東北芸術工科大学


主催・企画:まなびあテラス 共催:森岡書店 企画協力:赤塚家のみなさま、高沢マキ、山口トシ 
キュレーション:宮本武典 装本:heso